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国際化ドメイン名(IDN)とユニバーサルアクセプタンス:中国における広報活動

8 January 2019
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先月、私は中国で開催された第1回のロードショーに参加しました。この一連のロードショーは、国際化電子メールアドレス(EAI)とユニバーサルアクセプタンス(UA)を含む国際化ドメイン名(IDN)に焦点を当てたものです。複数の都市で開催されるロードショーの目的は、中国におけるIDN/UAの活動に対する意識向上でした。

IDN、EAI、UAについて

ご存知ない方のために説明すると、IDNとは、文字 「a~z」、数字 「0~9」、およびハイフンで表されるドメイン名以外の、さまざまな言語とスクリプトで表されるドメイン名です。IDNを使用することで、世界中の人々がその地域の言語やスクリプトでドメイン名を使用できるようになります。

IDNおよび各地域のスクリプトでの電子メールアドレス(EAI:国際化電子メールアドレス)の使用は順調に拡大している一方で、すべてのブラウザやアプリケーションがそのようなドメイン名と電子メールアドレス、あるいは「ドットの後」が3文字以上の長いラベルを処理できるわけではありません。こうした課題を解決する目的で、「ユニバーサルアクセプタンス(UA)」と呼ばれるプロジェクトが進行中です。

IDNおよびユニバーサルアクセプタンスは、多言語インターネット実現の鍵を握っています。上記の理由から、ロードショーには重要な意味があります。

ロードショー:第一回開催地は杭州

ロードショーの最初の開催地は杭州で、「中国語ドメイン名開発およびアプリケーションサミットフォーラム」が発足しました。このイベントを主催したのは、中国インターネット情報センター(CNNIC)、中国サイバー管理局(CAC)浙江省事務局、および中国科学アカデミー(CAS)コンピュータネットワーク情報センターです。杭州は、重要なデジタルエコノミーに参加している数多くの中小企業の拠点でもあります。

このイベントには約200人が参加し、フィードバックに基づくと大成功を収めました。業界の著名人も数名出席していました。その中の1人が、2012年に中国語の電子メールアドレスを使用した最初の電子メールを送信したことで知られるHualin Qian教授です。

特に興味深いのは、IDN/UAの導入を促進するためのアプローチに関する議論でした。講演者は、政府機関がユニバーサルアクセプタンスを主導するという政府主導型のアプローチが中国では有効だという点で同意しました。もう1つの注目すべき点は、エンドユーザー教育の必要性でした。これは、その国のスクリプトでドメイン名と電子メールを使用するというニーズが、UAへの対応をIT企業に迫ることになるためです。その一方で、中国のICANNコミュニティは、UAのキープレイヤーでもある主要IT企業との連携を継続することで、UAの活動により積極的に取り組んでいきます。

今後の予定

IDNを普及させ、UAの利点を広く紹介するため、今年中に中国の4都市でロードショーを開催する予定です。

コミュニティグループであるUniversal Acceptance Steering Group (UASG)が、UAを現実のものにするために取り組んでいます。UASGのサイトwww.uasg.techでは、ハウツーガイドを始めとする有益な情報を提供しています。また、UAやEAIで問題が発生した場合には、サポートセンターに問い合わせるか、電子メールをお送りください。どなたでもUASGのメンバーになれます。詳細を知りたい方やこの重要な取り組みに貢献したいとお考えの方は、UASGにぜひご参加ください。

Authors

Jian-Chuan Zhang

Head of China, Global Stakeholder Engagement