紛争解決サービス プロバイダの承認プロセスに関する情報
1999 年 8 月 26 日、ICANN 理事会は、.com、.net、および .org のドメインを提供するすべてのレジストラを対象に、統一ドメイン名の紛争解決ポリシーを採択しました。このポリシーは、1999 年 12 月 1 日から段階的に実施され、2000 年 1 月 3 日に完全運用となりました。
このポリシーにより、ほとんどのドメイン名の紛争が裁判で解決されます。しかし、このポリシーには、「不正登録」の申し立てによって生じている紛争を合理的かつ効率的に解決するための、各種紛争解決手続きも必要です。このポリシーに基づいて、ICANN の承認を得た紛争解決サービス プロバイダが、それぞれの紛争解決手続きを管理します。ICANN 理事会の決議 99.84 により、近いうちに ICANN のスタッフが、サービス プロバイダを一時的に承認することが決まりました。具体的には、紛争解決サービス プロバイダを対象とする、より正式な認定プログラムが2000 年に実施されます。
紛争解決ポリシーに基づくサービス プロバイダとしての一時的な承認を求めている組織は、以下の手順に従う必要があります。
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統一ドメイン名の紛争解決ポリシーおよび統一ドメイン名の紛争解決ポリシーに関する規則に精通すること。
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申請書を、電子メールでは (icann@icann.org) に送信し、郵便では下記に送付すること。
Dispute Resolution Service Provider Applications
Internet Corporation for Assigned Names and Numbers
12025 Waterfront Drive, Suite 300
Los Angeles, CA 90094-2536 USA
申請書には以下の内容が記述されている必要があります。
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. 代替紛争解決(ADR)サービスを提供するにあたっての申請者の能力と経歴(迅速な ADR 審議の事務的な側面の処理に関する申請者の実績の説明を含む)。
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申請者がその公開リストに含めることを提案するパネリストの名前および資格のリストと、申請者がそのリストに含めるパネリストを選出する際に利用した審査の要件の説明。
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ドメイン名の紛争、UDRP ポリシー、および UDRP 規則について、リストに記載されたパネリストに対して申請者が実施することを提案する訓練や教育の方法の説明。
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そのリストに記載されたパネリストが、他の承認済みプロバイダによって管理されるドメイン名の紛争に関してパネリストとしての役割を果たすのを、申請者が妨げたり阻んだりしないという約束。
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申請者が提案した補則(料金体系を含む)のコピー。
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申請者が提案した内部運用手順の文書。要請があった場合、ICANN はこの文書を機密文書として保持します。
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ポリシーに基づいて審議を管理するために、申請者によるそのプログラムの実装に関して提案されたスケジュール。月単位で開始される審議の数という観点での、申請者の管理キャパシティの記述を含みます。
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開始フェーズの期間中または常時のいずれかにおいて、申請者が処理する審議の数に関して要求される制限の記述。
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申請者がどのように審議の管理を提案するのかについての説明。各団体、レジストラ、ICANN、その他の承認済みプロバイダとのやりとりを含みます。
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申請者が管理する審議におけるパネルの決定をどのように公開するのかについての 説明と、公開されないパネルの決定部分のコピーをすべて ICANN に提供する約束。
通常、ICANN は申請書を検討して、申請者が迅速、グローバル、オンラインのコンテ キストにおいて、秩序正しく公正な方法で、審議を処理できることを示したかどうかを 判断します。特に重要な属性は以下のとおりです。
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申請者には、ADR 審議の事務的な側面をスムーズに処理している実績が必要です。ICANN は、管理面での順応性や信頼性に関する主張の適切な評価や、各団体やパネルへの十分な説得力のある文書の配布を、プロバイダにとっての必要不可欠な能力であると考えています。事務的な仕事の処理において安定した実績がない場合は、それらの能力を恒常的に提供するための詳細なプランを提出する必要があります。
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申請者は、パネリストとしての役割を果たすことに同意した、十分な資格を持つ中立者のリストを提示する必要があります。申請者のリストには、少なくとも 20 名の人物が含まれている必要があります。申請者は、ポリシー、統一規則、ドメイン名の技術、 およびドメイン名の紛争に適用される基本的な法律原理に関して、リストされた中立者を徹底的に訓練することが求められます。したがって、中立者の長過ぎるリストは推奨されません。申請者は、複数の出身国で構成されるパネリストの一覧を提示するか、申請者が最初に一国のリストを提示する場合は、そのリストを多国籍になるように拡張するプランを提案する必要があります。
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申請者の補則および内部手順は、申請者がポリシーと統一規則の働きを理解していることを示す必要があります。